朝のウォーキング中 登校中の中学生に遭遇しました。
その生徒は顔や動作を見た限りは女子生徒だったと思いますが、スラックスを履いていました。
見た目で性別を判断するのが難しい
失礼ながらチラッチラッ・・・チラッと3回ほど、見てしまいました。
1チラ『男の子にしては髪の長い子だな。』
イメージ写真ですが、このくらいの長さ
2チラ『髪が長いだけじゃなく、顔つきも女の子っポイ可愛らしい子だな。』
スラックス生徒が友人と思われる女生徒の元に笑顔で駆け寄る。
3チラ『・・女の子やった∑(゚Д゚)』
実際は不明です。本当にちょっと髪の長い可愛い男の子かもしれません。
そこはわかりませんが、友人に駆け寄ったときの動作や笑った時の表情の雰囲気から女の子であろうと思います。
こんな田舎でスラックス女子を見れるとは、時代の流れを感じますね。
性同一性障害との出会い
「女の子が制服でスラックスを履く」というのは、私たちの世代では ドラマ「3年B組金八先生」の上戸彩さんが演じた「鶴本 直」のイメージが強いのではないでしょうか。
彼女が出演していたのは、シリーズ6作品目(2001年)。
「身体は女性だが心は男」という性同一性障害の役で、ドラマ内の制服は常にスラックスを履いていたと思います。
身体と心の不一致により、『自分はおかしいのか・なぜわかってもらえないのか・スカートを履くことすら苦痛でしかない』という憤りによる反発。
今までの非行生徒たちとは違う状況に、主人公の金八先生もかなり悩まされていました。
当時高校生だった私には”性同一性障害”という認識は全くなく、最終回まで見ても「直」に対して共感はおろか 理解することすらできませんでしたね。
制服は制服
「直」のことは理解できませんでしたが、当時から思っていたことが1つだけあります。
それは『スカートじゃなくてもいいんじゃない?』ということ。
「直」は私服のズボンを履いていたわけではありません。指定された制服の、男子生徒用のスラックスを履いていただけです。
確かに異端ではあるかもしれませんが、”校風を乱している”わけではありません。どちらかというと「直」の人に対する態度が校風を乱していた。ドラマの設定がどうだったかは覚えていませんが、あれだけ堂々と女生徒がスラックスを履いていたのですから、学校側の許可は取れていたのでしょう。
ただ周りの生徒たちの目は、厳しいものでしたね。
「女なのになんでスカートじゃないのか?」といった類の、結構ひどい言葉を言っていた気がします。
でも当時からスラックスを履くことを許可されている生徒もいたのではないでしょうか?
もし彼女の足に大きな傷があったらどうですか?
最初は戸惑うかもしれませんが、批判する生徒はいないと思います。
現に私の通っていた小学校には足が悪い女の子がいましたが、スカートではなくジャージを履いていました。小学生男子は短パンなので、ジャージなのも納得です。
身体的理由と精神的理由では扱いが変わってくるかもしれません。
しかし理由のある女生徒がズボンを履くということが、そこまで「特別で異端なこと」というわけでもないんですよね。
選択の自由
さて 最初に話したスラックスを履いた女子中学生。
この生徒が何か特別な事情があったのか、ただ寒くなってきてスラックスの方が暖かいから”選択の自由”としてスラックスを履いているのか。
通りすがりに見掛けただけの私にはわかりません。
ただ自由に選べるようになった。
足に傷なんてなくても、「スカートを履くなんて耐えられない!」という人も、「スラックスの方があったか〜い♪」という人でも、誰にも何も言われずに選択することができるようになったのです。
とりあえずスラックス生徒は、友人と見られる女生徒に対して とてもいい笑顔を向けていました。相手の生徒も普通に笑顔で返していたように思います。
思わず3度見してしまいましたが、どんな格好でも関係なく 素敵な学生生活を送ってくれることが、地域のおばちゃんとしては見てて微笑ましく幸せなことです。
おわりに
制服ってやっぱり女の子=スカートってイメージがあるものですね。
髪が短い子がスラックスを履いているだけで『男の子?女の子?』となってしまった自分に、本当に驚きました。
私服だとTシャツ・ジーパンでも、たとえ髪が短くても、多くの場合が女の子とすぐにわかるのに・・・不思議なものです。
そしてこんな田舎でも、そういった選択ができるように変わってきていることを、嬉しく思います。
でももし自分が学生に戻ったら、きっと昔と同じようにスカートを履いて 男子生徒に恋をするでしょう。
単純にスカートの方が好きだったし、可愛いと思っているからです。そして私にとって可愛い女の子は愛でるもので、恋をする相手ではありません。
変わらないのも選択の自由です。
皆様は今学生に戻ったら、どんな制服を選択しどんな恋をしますか?
おしまい。