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過去に日本が受賞したノーベル賞の現在(2015〜2019)

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ノーベル賞とは1910年から始まった”人類に最も大きな貢献をした人”に贈られる賞です。

今年も無事にノーベル賞の発表が終わりましたね。日本からはノーベル物理学賞で真鍋淑郎さんが受賞されました。

ところで、このノーベル賞を受賞した研究のその後を知っていますか?賞を取ったときはテレビでもたくさん見ますね。しかし、その後世の中にどのように影響しどう変わって行ったのかご存知ですか?

日本だけでもたくさんの方が受賞されているので、今回は2015年〜2019年の5年間の”その後”を調べてみました。

 

2015年 大村 智  生理学・医学賞

受賞理由:線虫の寄生によって引き起こされる感染症に対する新たな治療法に関する発見

日本国内の土の中から新たな細菌を発見。その細菌が出す化合物を改良したところ「イベルメクチン」という薬の開発につながりました。この薬は熱帯地方で流行している失明の恐れがある病気や、リンパ系に腫れを引き起こす病気にとても効くと使用されています。また、この薬によって中南米やアフリカなどでは2つの病気を完全になくすことができた国もあり、これらの病気が根絶寸前まで来ています。

現在では新型コロナウイルスにも効くかもしれないと研究が進められています。

 

2015年 梶田 隆章  物理学賞

受賞理由:ニュートリノに質量があることを示す、ニュートリノ振動の発見

宇宙を構成するすべての物質は、クォークレプトンという素粒子の仲間から形成されています。ニュートリノとは電荷を持たないレプトンで、他の物質とほとんど反応しません。

ニュートリノ振動はこれまでニュートリノの質量は0だと考えられていたので、その発見は素粒子の枠組みを説明する「素粒子標準理論」に見直しを迫る画期的な結果でした。今後も未解明な素粒子理論を改名するための重要な手がかりとして世界中の研究者から期待されています。

 

2016年 大隈 良典  生理学・医学賞

受賞理由:オートファジー(細胞が自らのタンパク質を分解して再利用する)仕組みの解明

オートファジーにはタンパク質を再利用するほかに、細胞内をキレイにする働きや有害な菌を取り除く働きもあります。神経の病気であるパーキンソン病アルツハイマー病は神経細胞内に異常なタンパク質がたまることが原因の1つと考えられており、新たな治療薬の開発に期待されています。また、がん細胞はオートファジーを悪用して拡大すると考えられていることからオートファジー阻害薬として臨床試験されているものもあります。

 

2018年 本庶 佑  生理学・医学賞

受賞理由:免疫チェックポイント阻害因子の発見とがん治療の応用

再び免疫が働くようにして人の体が本来持っている免疫でがん細胞を攻撃させる、新しいタイプの治療薬「オプシーボ」という薬の開発につながった。

2014年には世界初となる免疫治療薬として承認されました。2014年 メラノーマという皮膚がん,2015年には肺がん,2016年には腎細胞がんが承認され、その後も治験・承認が進んでいます。また、当初は大変高価だったため日本の医療財源が破綻すると騒ぎになりましたが、その後さまざまながんへの適用が広がり価格も引き下げられています。

 

2019年 吉野 彰  化学賞

受賞理由:リチウムイオン二次電池の開発

1980年代 携帯電話やノートパソコンなどの携帯機器が多く開発されましたが、当時使われていたのはニッケル水素電池でした。

1991年 世界初のリチウムイオン二次電池が商品化されました。従来のニッケル水素電池より軽量で大容量。さらに自己放電も少ないという特徴があります。現在はスマートフォン,ドローン,電気自動車など身近な物をはじめ、人工衛星や潜水艦にまで使用されています。

 

いかがでしたか?近年受賞されたものだけでも すでに私たちの生活になくてはならない存在となっていますね。もちろん今年度受賞された真鍋さんのように発表から受賞まで長い年月が経っていることもありますが。『困っている人を救いたい』『どうしてこうなるんだろう』という誰にでもある優しい気持ちや好奇心。この気持ちをいかに大事にして突き進んでいくか。それが”人類への最も大きな貢献”につながっていくのではないでしょうか。

近年、日本の研究費は減少傾向です。「日本がノーベル賞を取った!すごい!!」だげではなく、研究者たちが安心して突き進んでいける環境をつくって行けたらいいですね。

 

おしまい。